サッカーのワールドカップ・カタール大会では、日本代表の活躍だけでなく、試合後にごみを拾い集める日本のサポーターの姿が話題になりました。なぜ、勝っても負けてもスタジアムで清掃活動をするのか。日本に40年近く暮らす、米国出身の社会学者ノース・スコット大阪大学特任教授(66)に聞きました。

――前回のロシア大会に続き、今大会も日本サポーターによる試合後のごみ拾いが世界から称賛されています。

「前回大会で話題になったとき、英BBCで『子どものころ、教室や玄関をきれいにしようと学校で教わった基本態度の延長』という私のコメントが紹介されました。そのせいか、今大会もドイツのテレビ局など海外メディア3社から取材を受けました。カタール大会では外国人労働者の人権侵害など試合以外で批判されることが多いため、少しでもいい話を取り上げようとしているのでしょう」

――日本サポーターのごみ拾い、今大会はさらに注目を浴びましたが、その背景について、ノースさんの見方をじっくり聞かせてください。